それほど使用頻度が高い関数ではないので、この関数の存在自体知らない方も多いのではないかと思います。
セルの位置情報や内容、そのほかにも書式やセルの幅などの情報を取得することができます。使い方次第では様々な情報の取得に使えますので是非参考にしてもらえればと思います。
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CELL関数で得られる情報と書き方
CELL関数はシートの読み取り順で、参照の最初のセルの書式設定、位置、内容に関する情報を返します。
=CELL(検査の種類, [対象範囲])
検査の種類に入れるものによって返される内容は変わります。対象範囲は省略が可能ですが、得体情報があるセルがあるのであればそれを指定します。A1とかね。
この図のようにA1に入っている情報をそれぞれ取得しています。
=CELL(“col”,A1)ではセルの列番号を返しています「1」。同じように、=CELL(“row”,A1)では行番号を返しています。列も行も1なので同じく「1」となります。
=CELL(“contents”,A1)では、A1のセルの内容を返していますので「あいうえお」になります。
=CELL(“width”,A1)はA1セルの幅を返しています。どんな時に使うのかよくわかりませんが「12」と返ってきています。
「検査の種類」に入る内容は下記の通りです。
引用:https://support.office.com/ja-jp/article/cell-関数-51bd39a5-f338-4dbe-a33f-955d67c2b2cf
検査の種類
戻り値
address 対象範囲の左上隅にあるセルの参照を表す文字列。
col 対象範囲の左上隅にあるセルの列番号。
color 負の数を色で表す書式がセルに設定されている場合は 1。それ以外の場合は 0 (ゼロ)。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
contents 対象範囲の左上隅にあるセルの値 (数式ではない)。
filename 対象範囲を含むファイルのフル パス名 (文字列)。対象範囲を含むワークシートが保存されていなかった場合は、空白文字列 (“”)。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
format セルの表示形式に対応する文字列定数。各種の表示形式に対応する文字列定数については、次の表を参照してください。セルが負数に対応する色で書式設定されている場合、文字列定数の末尾に “-” が付きます。正数またはすべての値をかっこで囲む書式がセルに設定されている場合、結果の文字列定数の末尾に “()” が付きます。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
parentheses 正の値またはすべての値をかっこで囲む書式がセルに設定されている場合は 1。それ以外の場合は 0。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
prefix セルの “文字位置” に対応する文字列定数。セルが左詰めの文字列を含むときは単一引用符 (‘)、右詰めの文字列を含むときは二重引用符 (“)、中央揃えの文字列を含むときはキャレット (^)、両揃えの文字列を含むときは円記号 (¥)、また、セルにそれ以外のデータが入力されているときは空白文字列 (“”) になります。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
protect セルがロックされていない場合は 0、ロックされている場合は 1。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
row 対象範囲の左上隅にあるセルの行番号。
type セルに含まれるデータのタイプに対応する文字列定数。セルが空白の場合は “b” (Blank の頭文字)、セルに文字列定数が入力されている場合は “l” (Label の頭文字)、その他の値が入力されている場合は “v” (Value の頭文字) になります。
width 小数点以下を切り捨てた整数のセル幅。セル幅の単位は、既定のフォント サイズの 1 文字の幅と等しくなります。
注: この値は、Excel Online、Excel Mobile、および Excel Starter ではサポートされていません。
引用:https://support.office.com/ja-jp/article/cell-関数-51bd39a5-f338-4dbe-a33f-955d67c2b2cf
CELL関数は他との組み合わせでもよく使われます。
例えば、シート名を取得したい!とかファイル名をセルに表示したい!とかいう時にとても重宝します。他の関数と組み合わせる必要はありますが…
=CELL(“filename”)
filenameを指定することによってファイルのパスとともにファイル名やシート名まで取得することができます。
CELL関数のまとめ
普段は頻繁に使うことはありませんが、いざという時にこんな風に情報を取得することができるんだと覚えておくと良いでしょう。うまく使いこなすことができれば面倒な作業を省略できたり、人的ミスを減らすことにも繋がります。